障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会

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季刊誌,80号,表紙

季刊グループホーム 2024春Vol.80

特集 突撃!グループホームの晩ごはん

特集にあたって

私は食べることが大好きです。最近は時間が比較的取りやすくなったこともあり、健康面を考えながら、わりとていねいに自炊するようになりました。また、出張などで出かけた先でどんなお店で何を食べるか、というのは私にとっては一大事。出張の最優先・最重要事項と言っても過言ではありません。当然、事前のリサーチを怠りません。帰省したときの親との食事や気のおけない友人との食事も、会話を含め私にとってはとても大切な時間です。
改めて「食事」を考えたとき、そこにはいくつもの要素が含まれていることに気づかされます。生命・健康を維持すること、生活のリズムを整えるといったことの他に、人との関わりの場であり、また楽しみや喜びといった幸福を感じる時間でもあり、感謝の時でもあるといったようにとても豊かな時間です。また、食事を通してその家庭、その地域の文化を紡いでいくという側面もあります。人にとって「食事」とはとても大事な日々の営みです。これは家庭であってもグループホームや施設であっても同じだと私は思います。
にもかかわらず、意外に軽視されてしまうのも「食事」ではないでしょうか。一食くらい食べなくても平気。コンビニで十分。栄養が取れればそれでいい、等々・・・。「食事」というのは、消費生活と同様にその人の価値観や生き方が表れるものなのかもしれません。そして私たちの支援として「食事」を考えたとき、それぞれの法人、事業所の利用者に対する思い、支援に対する考え方、価値基準がそこに表れるのではないでしょうか。
今回の特集は、それぞれのホームで実践されている「食事」に関する支援がテーマです。「食事」をめぐる支援は多様です。
私は現上司から常々「食事作りは、職員(世話人)の愛情表現のひとつだ」と言われ続けてきました。あなたの職場では、何を大事にして、どんな食事をどんな支援としてグループホームで暮らす方々に日々提供していますか? この特集を通して考える機会になれば幸いです。
粟野明子(障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会)

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