障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会

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季刊グループホーム 2024夏vol.81

特集 自然災害の教訓を活かす

特集にあたって

2024年1月1日、石川県能登半島を中心とした地震に皆様は驚かれたことだろうと思います。この季刊誌が皆様の手元に届く6カ月の間に、4月3日には、台湾付近を震源とする与那国島、石垣等周辺の地震、4月17日に豊後水道を震源とする愛媛県、高知県周辺の地震など、今年に入ってから全国各地どこで地震が起こるかわからない状況が続いています。

世界的な「経済大国」のはずの日本が円安の影響も非常に大きく、格差社会、貧困率の上昇、高い自殺率、少子高齢化など、国民が将来に不安を感じる問題で溢れている中、物価高の上昇が日に日に増し、こうした地震があった現地での方々が暮らしを続けるために日常生活の再建ができるようになるには、個々人の力に頼るだけでは難しいことが私たちにはこれまでの経験でよくわかることでもあります。

阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、私たちは多くのことを目にし、耳にし、多くのことを経験してきました。しかし、それは現地だけのことなのではなく「こっちは大丈夫」「あっちは大変」という感覚から、SNSなどでタイムリーな情報を得て、近くても遠くても大きな地震があった地域に安否を確認する習慣が全国に広がっているとのことは、大きな意識変化ではないかと考えます。私たちは、この国で大きな地震に遭遇したとき、必ず考えざるを得ないことがあります。自助、共助との言葉をよく目にしますが、私たちが地震により大きな被害を受けたとき、災害時の支援にいかに備えておくか、自省を込めてでありますが、これまでの教訓が活かされるか、そうでないかが問われます。本号の記事を読みながら、改めて何を心しておくべきか、改めて振り返っているところです。

本号は「特集 自然災害の教訓を活かす」とのテーマで、最新となる能登半島地震の救援活動報告や実際に能登半島の被災地の現地レポートから始まり、各地での取り組みの紹介、報酬改定の解説などを紹介しています。

また、これまで新型コロナウイルスの感染予防の観点からオンラインでの開催だった日本グループホーム学会の全国大会が、いよいよ2024年11月に、熊本でリアルでの開催との準備が進んでいます。皆様にお会い出来る日が心から待ち遠しいです。

 

横谷聡一(障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会)

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